▼フィールド(フォロッド城)
マリベル「今度も
　ずいぶんと 広い大陸のようね。
マリベル「あら？
　あそこに見えるのは お城かしら？

▼からくり兵団拠点
＊「おい あんたらっ！
　それ以上 すすんじゃ ダメだっ！
　はやく こっちへっ！！
＊「まったく！
　ヤツらに 見つかったら
　どうするつもりなんだっ！
マリベル「ヤツらって なによ。
　なにか いるのかしら？
＊「ヤツらってのは もちろん
　からくり兵たちのことさ！
　いいかっ ちょっと まってろ！
＊「ふううーっ
　どうやら ヤツらには
　気づかれなかったようだな。
＊「おれは あそこが ほんとうに
　からくり兵どもの アジトなのか
　しらべているんだ。
＊「まったく！
　たのむから よけいなことを
　しないでくれよ。
＊「だいたい あんたらみたいな旅人が
　つっこんでいったって ヤツらに
　かなうわけ ないんだからさ。
＊「ここは おれにまかせて
　西にある フォーリッシュの町へ
　避難していてくれよ。

マリベル「アルス まさか
　あんた ムリヤリ つっこんで
　行こうなんて 思ってないわよね？
マリベル「あんなに いたんじゃ
　いくら あたしたちでも
　あぶないわよ！

▼からくり研究所
マリベル「こんな へんぴなところに
　住んでいるなんて 物好きが
　いるものよねえ。

マリベル「へー 洗濯してくれる
　からくりも あるのねー。
　ちょっと ほしいかもね。

マリベル「すごい 剣幕だったわね。
　それだけ この からくりが
　大事って 事かしら？

＊「よし…… この回路をこう……
　この歯車の かみあわせが
　いまひとつ……
＊「で ここのバネを これと
　とりかえれば…… うーん……
＊「いや もうすこし 強めの
　こっちに したほうが……
マリベル「ちょっと！
　いいかげんに してよねっ。
　お客さんが きてるのよ！
＊「おまえたちと 話すことなど
　なにも ない。
　ぼくのジャマを するな。
＊「さっさと でていってくれ。
　人間のカオなど 見たくもない。

マリベル「なによ なによ！
　お客が来たってのに あのたいどは
　ないんじゃない？

▼フォーリッシュ
マリベル「なによ この町。
　あたしみたいな かわいい女の子が
　来るところじゃ ないわね！

マリベル「それにしても
　頑丈そうな 建物ばかりの 町よね。

マリベル「この地を はなれろって
　ここは それほど 危ないってこと？

＊「ガー ガー
マリベル「なに これっ ヘンなの！
　どうやって 動いてるのかしら。
　おもしろいわねー。

マリベル「この町にいる からくり兵
　ほんとに こわれてるのかしら？
マリベル「とつぜん 動き出して
　おそってきたり しないでしょうね！

マリベル「どこへ 行っても
　こんなカンジなのね この町は。

マリベル「みんな 戦えないなりにも
　一生懸命なのね……。

マリベル「……。
　しょせん からくりじかけね。
マリベル「人の心の 痛みなんて
　わからないんだわ。

マリベル「さっきの人 すっごい
　えらそうだったと 思わない？
マリベル「悪い人じゃ ないみたいだけど
　なんか やなカンジ。

＊「こっくり…… こっくり……。
＊「はっ しまった！
　いねむりしてしまったか。
　そ そういえば 作戦会議が……。
キーファ「もう とっくに
　おわったみたいだぜ。
マリベル「兵士長さん
　帰っちゃったわよ。
＊「あああ 城に もどったら
　兵士長に どやされるー。

マリベル「えー ちょっと やだー。
　アルス 早く ここを
　はなれましょうよ。
マリベル「ニオイが うつったら
　たまんないわ。

▼フォロッド城
マリベル「そういえば
　グランエスタード以外の お城を
　見るのは 初めてね。
マリベル「この城は……
　あまり オシャレじゃ ないわね。

【会ってる場合】　　　　　　　　　　　　【会ってない場合】
マリベル「兵士長って 町で　　　　　　　 マリベル「兵士長って 兵士の中で
　えらそうに してた人よね？　　　　　　 　いちばん強い人が なるのかしらね。
マリベル「とりあえず　　　　　　　　　　マリベル「それとも 見た目が
　見かけたら 伝えてあげましょ。　　　　 　えらそうな人が なるのかしら。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　たしかめましょうよ アルス！

＊「ちょっと まってくれ。
＊「ふう すっきりした。
　で おれに なんの用だ。
　おまえらも しょんべんか？
マリベル「ヤダ もう
　デリカシー ないわねー。
＊「のんだら でる！
　食ったら だす！
＊「これこそが おれらが
　生きてるって あかしよ！
　からくり野郎にゃ マネできねえ。
＊「おまえらも しとけ しとけ。

マリベル「まったく もう
　下品なんだから……。
　男って やーねー！

マリベル「アルスのバカ！
　ここで ことわるなんて
　みっともないじゃないの！

【勝った場合】　　　　　　　　　　　　　　【負けた場合】
マリベル「へへーん。　　　　　　　　　　　マリベル「あーあ 負けちゃった。
　ちょろいもんよ。　　　　　　　　　　　　　くやしーい！

マリベル「王さまに あいさつだって。
　ま ほかに やることも ないようだし
　さっさと すませましょ。

マリベル「よう兵なんて 呼びかた
　このあたしには 似合わないけど
　ガマンして あげるわよ。

マリベル「よう兵に なったんだから
　大手を振って お城の中を
　歩けるってわけね！

▼フィールド(フォロッド城)
マリベル「うーん。
　よくわからないけど この国は
　かなり 大変みたいね。
マリベル「これは もっと
　情報を集めないと ダメね。

▼フォロッド城
マリベル「あんなのが ちゃんと
　そうじ できるのかしらね。
マリベル「あれなら アルスが
　やったほうが いくらか マシよね。

マリベル「変な 歌よねえ。
　だいたい 歌詞が なってないわ。

マリベル「穴から 落っこちるのが
　かっこいい？ わかんないなあ。

マリベル「お姫さまの いうことも
　わかるんだけど……。
マリベル「人間の中にだって
　すさんだ心の持ち主は 少なからず
　いるものよ。

マリベル「やーねえ 王族って。
　自分たちのことしか かんがえて
　ないんだから。
マリベル「そういえば あたしの
　知り合いにも バカ王子が
　いたわねー。
キーファ「な なんだよ マリベル。
マリベル「べっつにー。
　ねー アルス。

マリベル「かくれても ムダだと
　思うけどね あたしは。

王「ここへ これたということは
　そなたたちが 先ほど よう兵に
　志願したという者たちだな。
王「本来なら 旅の者のチカラを
　かりるなど 王家のハジと
　言われても しかたないことだが……
王「いま この国が
　ナゾの からくり兵団の侵略を
　うけていることは 知っておろう？
王「わしは どうのような手段を
　つかおうとも この国を
　守らねば ならぬのだ。そこで……
王「おお そういえば まだ
　そなたたちの名を 聞いて
　いなかったな。
マリベル「わたしは マリベルよ。
　よろしくね 王さま！
キーファ「オレは キーファ。
　キーファ・グランと いいます。
ガボ「おいらは ガボって いうんだ。
　おいらと なかよく してくれ。
王「そなたは…… ふむ。
　アルスと もうすか。
王「この国を 守るため
　そなたたちのチカラ
　かしてくれるな？
【はい】　　　　　　　　　　　　　　　　【いいえ】
王「うむ かたじけなく思う。　　　　　　 王「そう言うな。
　そなたたちの役目については　　　　　　　よう兵となった以上は
　トラッド兵士長に 聞くがよい。　　　　 　はたらいて もらわねば。
王「そなたたちの はたらきに
　おおいに 期待しておるぞ！
　では さがってよい。

マリベル「一応 あたしたちも
　よう兵なんだから いうことを
　聞かなきゃ ダメよね。
マリベル「兵士詰め所とやらに
　行くわよ アルス。

マリベル「この お城に
　トラッド兵士長なんて いたかしら？
マリベル「もしかしたら
　まだ フォーリッシュに
　いるんじゃない？

▼フォーリッシュ(兵士長に会ってない場合)
マリベル「トラッド兵士長ってのが
　この町にいるはずでしょ？
マリベル「見つけて さっさと
　お城に 戻ってもらいましょ。

マリベル「ちょっと！！
　国を守る 兵士が
　弱音はいてどうするのよ！！

マリベル「さっきの人が きっと
　トラッドって 人ね。
マリベル「お城に 向かったようだから
　あたしたちも お城に 戻りましょうよ。

マリベル「ここにいても
　仕方ないでしょ。
　早く お城に 戻るわよ。

▼フォロッド城
マリベル「あの そうじ機
　こわれちゃったんじゃない？。
　しょせん からくりよね。

マリベル「兵士詰め所って どこかしら。
　きっと兵士たちが たくさん
　いるところが そうなのね。

マリベル「兵士たちが
　大勢 あつまっているわ。
マリベル「さっきの 兵士長もいるし
　きっと ここが 詰め所ね。

マリベル「いいわけないと 思うけど……
　ま 後で 怒られるのは 本人だから
　放っておきましょ。

マリベル「からくり兵の ホンモノ
　見たいんだったら フォーリッシュへ
　行けば いいのよ。

マリベル「ほら なにやってんのよ。
　兵士詰め所は こっちじゃないって！
　しっかりしてよ アルス。

マリベル「敵のことも 知らないで
　よう兵に 志願するなんて
　バカな人も いるもんね。

マリベル「ひとつずつ おびきだして
　地道に やっつけるのも 手だけど
　それじゃ 日がくれちゃうわね。

トラッド「どうだ？
　しょくんにも ぜひ
　意見を うかがいたいが。
マリベル「うーん さすがの
　あたしたちも そんなに
　たくさんが 相手じゃねー。
キーファ「そうだな…… 連中が
　生き物ではなく 作り物だって
　ところに つけこめないかな。
ガボ「おいら よく わかんない。
トラッド「うーむ そうか……。
　ほかの者は どうだ？

マリベル「まったく 兵士長ったら
　なにを おこっているのかしら。
　勝手なもんよね。

マリベル「ちょっと アルス。
　これから どうすればいいか
　何か 考えがあるの？

マリベル「最初の仕事としては
　物たりないけど しかたないわね。
　研究所に 行ってきましょ。

マリベル「まったく……
　この マリベル様に おつかいを
　頼むなんて あの兵士 いい度胸ね。
マリベル「まあ あたしは
　寛大だから 許してあげるけど。

マリベル「城にはいない？
　なんだか せわしない人なのね。

▼フィールド(フォロッド城)
マリベル「まったく！
　いくら よう兵になったからって
　あたしに お使いをさせるんじゃないわよ！

▼フォーリッシュ
マリベル「からくり研究所に
　行くんでしょ？ 忘れたの？
マリベル「フォロッド城の
　西のほうだって 聞いたでしょ！
　まったく アルスったら。

▼からくり研究所
マリベル「やっと 着いたようね。
　で ゼボットさんは 中に
　いるのかしら？
マリベル「ここまで来て 留守ってのは
　カンベンしてほしいわ。

＊「よし…… この回路をこう……
　この歯車の かみあわせが
　いまひとつ……
＊「で ここのバネを これと
　とりかえれば…… うーん……
＊「いや もうすこし 強めの
　こっちに したほうが……
マリベル「ちょっと！
　いいかげんに してよねっ。
　お客さんが きてるのよ！
＊「おまえたちと 話すことなど
　なにも ない。
　ぼくのジャマを するな。
マリベル「あなた ゼボットさんでしょ。
　あなたに お願いがあって
　わざわざ やってきたのよ。
＊「ああ ゼボットは ぼくの名さ。
　ふっ そうか トラッドのヤツの
　さしがねで やってきたんだな。
ゼボット「ぼくに からくり兵を
　なんとか させようと
　いうのだろう？
【はい】　　　　　　　　　　　　　　　　【いいえ】
ゼボット「……帰ってくれ。　　　　　　　ゼボット「ほう……
　城や町の人間が どうなろうろ　　　　　 　では いったい なんのようだ？
　ぼくの 知ったことじゃない、　　　　　 　からくりそうじきの 注文か。
ゼボット「ぼくとしては　　　　　　　　　ゼボット「悪いが いまは
　戦いしか しらぬ からくり兵に　　　　　　この からくりメイドに
　同情しているくらいだ。　　　　　　　　　かかりっきりでな。
ゼボット「真に 悪といえる存在が　　　　 ゼボット「そうじきのほうは
　かれらではない ということが　　　　　 　しばらくは つくれんよ。
　人間たちには わからんのさ。　　　　　 　わかったら 帰ってくれ。
ゼボット「さっさと城へ 帰って
　トラッドのヤツに 言っておけ。　　　　 マリベル「からくりそうじ機の
　二度と人など よこすな……とな。　　　 　注文なんか してる場合じゃ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ないでしょ アルス。
マリベル「ちょっと！
　何よ あの態度は！！
マリベル「アルス！
　ここにいると ムカムカするから
　さっさと お城に 戻るわよ！！

▼フィールド(フォロッド城)
マリベル「まったく！
　ゼボットって そうとうな
　ヘンクツ者の様ね。

▼フォーリッシュ
マリベル「とりあえず お城に戻って
　断られたって
　伝えた方がいいんじゃない？

▼フォロッド城
マリベル「そうね。
　とりあえず 結果を伝えに
　詰め所へ 行きましょ。

マリベル「ぶじなのは 当たり前よ。
　あたしたちが からくり兵なんかに
　負けると 思っているのかしら？

マリベル「けったら なおるって
　かえって 壊れるんじゃないの？

マリベル「どうも あやしいのよね。
　あの兵士長 ゼボットさんと
　ぜったい なんか あったんだわ。

マリベル「ふーん ゼボットさんも
　たいしたこと ないのね。
マリベル「あんな えらそうなクチ
　きいといて そうじ機ひとつ
　ちゃんと 作れないんじゃない！

マリベル「バカねー ゼボットさんが
　ベッドメイカー造っちゃったら
　仕事なくなっちゃうのに。

マリベル「あら？
　あたしの心は いつも
　決まっているわよ。
マリベル「うつろいやすいのは
　意思が 弱いからじゃないかしら？

マリベル「見張りなんて かったるいわ。
　アルス あんた ひとりで
　やっといてよ。

▼フィールド(フォロッド城)
マリベル「ちょっと アルス。
　城の外に出て どうするの？

▼フォーリッシュ
マリベル「もう あんたってば！
　お城の 見張り塔にって 言われたのに
　なんで この町に 来るのよ！

▼フィールド(グランエスタード)
マリベル「どうしたの アルス？
　もしかして こっちの世界が
　恋しくなったのかしら？

▼フォロッド城
マリベル「ゼボットさんのとこなんて
　あたし あんまり行きたくないけど
　しかた ないわよね。

マリベル「くすくす どう見たって
　むしゃぶるいには 見えないわよ。
　カッコわるーい！

マリベル「見張りやってる人が
　あれじゃあ 先が思いやられるわね。

マリベル「いきなり 武器を
　もったって 使えるわけないでしょ。
　素人は これだから こまるわ。

キーファ「女性が 剣を振るうのは
　あまり 好ましくはないな。
マリベル「あら キーファ
　あたしは いいっていうの！？
キーファ「い いや マリベルは特別さ。
　な なあ アルス？

マリベル「さすが 王さまねー
　さっさと 逃げ出すなんて。
　王族は 楽でいいわよね。
キーファ「なんか ひっかかる
　いいかただな マリベル。
マリベル「べっつにー。
　ねー アルス。

マリベル「ふーん 兵士長も
　けっこう つらいのねー。
　中間管理職って やつかしら。

▼フィールド(フォロッド城)
マリベル「まさか からくり兵が
　もう そこまで 来るなんて……。
マリベル「こうしては いられないわ。
　アルス はやく 城の西の
　研究所に 行きましょ！

▼フォーリッシュ
マリベル「これは ひどい光景ね……。

マリベル「また ずいぶん
　こっぴどく やられたものね。
　ちょっと かわいそうかな。

マリベル「あっ そういえば
　ここにいた シスターが
　いないみたい……。

マリベル「ここにいても しかたないわ。
　とにかく ゼボットさんのとこへ
　むかうわよ。アルス。

マリベル「こういう形で
　ライバルが 減るのって
　複雑よね……。

マリベル「……。
　しょせん からくりじかけね。
マリベル「人の心の 痛みなんて
　わからないんだわ。

▼からくり兵団拠点
マリベル「ちょっと アルス！！
　ここに 来て 何をする気！？

▼フィールド(グランエスタード)
マリベル「ちょっと！！
　急いで フォロッドに戻らないと
　手遅れになるかも しれないでしょ！！

▼からくり研究所
マリベル「ゼボットさんは きっと
　研究所の中に いるわよ。
マリベル「ああいうタイプは ずっと
　部屋に こもって 外に出ないと
　あたしは 見たわ。

マリベル「あはは 書いてあるー。
　あっ そうか しゃべれないのね。
　からくりって。

マリベル「あー やだやだ。
　なんて わからず屋なのかしら。
マリベル「アルス こうなったら
　あたしたちだけで なんとか
　するわよ！

マリベル「死が かならずしも
　その人の価値を なくしちゃうとは
　かぎらないわよ。
マリベル「もし アルスが死んでも
　あたしは きっと アルスのこと
　忘れないもの。

マリベル「あのからくり兵 ほっといて
　だいじょうぶ なのかしら。
　まあ トラッドさんも いるし……。

マリベル「からくり兵に 弱点なんて
　ほんとに あるのかなー。
　あやしいわよね……。

マリベル「急に やる気を出しちゃって
　現金よねー ゼボットさん。

マリベル「からくり兵の中身って
　けっこう スカスカなのね。
　なんか ひょうし抜けだわ。

▼フィールド(フォロッド城)
マリベル「あの二人
　ホントに 大丈夫なんでしょうね？
マリベル「……まあ 気にしても
　仕方ないわね。とりあえず
　お城に 戻りましょ。

▼からくり研究所
マリベル「なんだか すっごく
　イキイキしてるわね。

▼からくり兵団拠点
マリベル「今 ここに来ても
　仕方がないわ。
マリベル「早く お城の様子を
　確認しに 行きましょ！

▼フォロッド城
マリベル「きゃー！
　なによ どうしたの これー！

マリベル「この からくり兵を
　ぜんぶ たおさないと いけないの？
　そんなの ムリよー。

▼フィールド(フォロッド城)
マリベル「ちょっと！！
　あんた どこに行こうとしてるのよ！！

▼フォロッド城
マリベル「あの人 からくり兵相手で
　だいじょうぶ なのかしら……。

マリベル「ここの 兵士さんたちも
　がんばって いるみたいだけど
　このままじゃ ヤバイわね。

マリベル「だいじょうぶよ。
　城の中に はいって来たって
　あたしたちが 追い払うから！

マリベル「ここまでは からくり兵は
　はいって来てないみたいね。

キーファ「くそっ 新手かよ！
　こりゃ ちょっと きびしいぜっ。
マリベル「くるわよっ！

マリベル「ぷぷっ ああなると
　からくり兵も かわいいものよね。

マリベル「ほんと みょうな音よね。
　まあ おかげで たすかったけど。

マリベル「みょうな音の原因が
　からくり兵とは 思わなかったわね。
　アルスも そうでしょ？

マリベル「そんな かんたんに
　改造なんて できるのかしら。

▼フォロッド城(翌日)
マリベル「ああ もう！
　床なんかで ねたから
　身体が あちこち痛いわよ。

マリベル「さて 休んだら
　作戦会議 だったわよね。
マリベル「いつもの
　詰め所に 向かいましょ。

マリベル「ゼボットさんのウデが
　たしかなら だいじょうぶだと
　思うけど どうかしら。

マリベル「ふふん あたしたちに
　まかせておけば なーんにも
　心配いらないわよ。

マリベル「つぼに かくれたってムダよ。
　きっと からくり兵に 割られるわ。

マリベル「お姫さま ゼボットさんと
　なにか 関係あるのかしら。
　気になるわねー。

マリベル「バカねー 女にだって
　使える武器ってのが ちゃんと
　あるのに。
マリベル「あたしのを ゆずって
　あげようかしら ふふふ。

マリベル「からくり兵が 魔物の
　仲間なんてことは とっくに
　わかっていることじゃない。
マリベル「あいつらのせいで
　何人もの人が 苦しんでいるのよ。
　かわいそうなんかじゃ ないわ！

▼フィールド(フォロッド城)
マリベル「城の外は すごく静かで
　昨日の 襲撃が ウソのようよね。

▼からくり兵団拠点
マリベル「ちょっと アルス！
　早く お城に 戻りなさいよ！！

▼フォロッド城
マリベル「兵士長は たしか
　兵士の宿舎に いたわよね。

マリベル「ほら アルス
　さっさと 兵士詰め所に行って
　会議 おわらせるわよ！

マリベル「アルス 戦いの用意は
　もう できてるの？
マリベル「まだなら パッと すませて
　ゼボットさんのとこへ 行くわよ。

マリベル「ゼボットさんの 目的って
　まさか エリーっていう人を……
　ううん そんなのムリよね。

マリベル「そうねえ あたしは
　永遠の命なんかより 死ぬまで
　変らない 美しさが ほしいかな。

マリベル「エリーって いったい
　だれなのかしら 気になるー！

マリベル「まあ あたしたちに
　まかせて おきなさいって！

マリベル「ゼボットさんみたいなのが
　相手なら 楽勝よね。
マリベル「いっちゃ 悪いけど
　ゼボットさん 弱そうだもの。
　アルスよりもね！

マリベル「大バカヤローじゃ
　ものたりないから あたしが
　いろいろ つけ加えといたげるわ。

▼フィールド(フォロッド城)
マリベル「さあ！
　いよいよ 決戦ね！！

▼フォロッド城
マリベル「人に頼られるのも
　悪くはないけど ちょっと
　気が重いわね。

マリベル「気になるーっ！
　うーっ！！

▼からくり研究所
マリベル「ふーん あのからくり兵が
　手に入ったから こっちは
　用済みって わけね。

▼フォーリッシュ
マリベル「さて フォーリッシュで
　待ち合わせってのは いいけど
　兵士長は どこにいるのかしら？

マリベル「まったく
　ふさぎこんでても 仕方ないじゃない！
マリベル「……まあ
　気もちは わからないでもないけど。

マリベル「でも 再び
　この町が 襲われなかっただけでも
　よかったわよね。

マリベル「安心して！
　あなたの お兄ちゃんのカタキは
　あたしたちが とってあげるわ！

マリベル「さあ いつまでも
　ここにいないで 拠点に
　むかいましょ！

▼からくり兵団拠点
マリベル「さあ さっさと親玉を
　やっつけて 帰りましょ。

▼フィールド(フォロッド城)
マリベル「どうしたの アルス？
　早く 敵の拠点に 戻りましょうよ。

▼からくり兵団拠点
マリベル「さあ さっさと親玉を
　やっつけて 帰りましょ。

マリベル「もとから ゼボットさんには
　そんなに 期待してないから
　気にしないわよ。

マリベル「こうなっちゃうと
　からくり兵も マヌケな
　ものよねー。

マリベル「あたしたちを
　マシンマスターとか いうのと
　カン違いしているみたいね。
マリベル「それが 親玉の
　名前なのかしら？

マリベル「やれやれ ほんとに
　長い戦い だったわねー。
マリベル「アルス さっさと
　こんなとこ はなれましょ。

マリベル「ほらほら アルス
　ゼボットさんなんか ほっといて
　さっさと 行きましょ。

マリベル「さーて
　とりあえずは 王さまに
　報告かしら？

マリベル「トラッドさん
　さきに 一人で 帰っちゃったのね。
マリベル「まあ いいわ。
　あたしたちも 町に 顔を出しつつ
　城に 戻りましょ。

▼フィールド(フォロッド城)
マリベル「これで この国に
　せまってた 脅威も 去ったわね！
マリベル「さあ 王さまに
　報告しに行きましょ！

▼フィールド(グランエスタード)
マリベル「からくり兵を あやつってた
　親玉を倒して うかれてるのは
　わかるけどさ……
マリベル「さすがに 王さまに
　報告くらいは してたほうが
　いいんじゃないかしら？

▼フォーリッシュ
マリベル「あら？
　ちょっとの あいだに すこしだけ
　壊れたところを 直したみたいね。

マリベル「なら しばらく
　ここで 商売すればいいじゃない。

マリベル「そうよね。
　まあ でも きっと 大丈夫よ！

マリベル「まあ
　事情を 知らない人たちからすれば
　おんなじ 姿だものね……。

マリベル「さ もう
　ここは いいでしょ。
マリベル「はやく お城に
　行きましょ アルス。

▼フォロッド城
マリベル「これで ようやく
　よう兵なんていう ダサい呼ばれ方も
　されなくなるのね。

マリベル「感謝するなら
　神さまじゃなくて
　あたしに しなさいよね！！

マリベル「まあ 平和を
　たいくつって 言えるのは
　恵まれてるって わかるわよ。

マリベル「ふっふっふー。
　人に たたえられるのは
　気もちいいわねー。

マリベル「ふん なかなか いい歌ね。
　でも 美少女マリベルっていうのを
　入れなきゃ ダメね。

マリベル「王家につたわる
　武器をくれるなんて けっこう
　ふとっぱらじゃない。

マリベル「エリーを 壊したりしたら
　ゼボットさん なにするか
　わからないわよ。
マリベル「ああいう人が 本気で
　怒ると こわいんだから。

マリベル「さ あたしたちも
　元の世界に もどりましょ。

マリベル「ちょっと アルス。
　お給料が もらえるみたいよ！
マリベル「あたしたちも
　詰め所に 行きましょ！

マリベル「ふーん だんだん
　ゼボットさんの ナゾが
　解けてきたわね……。

マリベル「そうね。
　悲観的になるより まえをむいた方が
　絶対に いいわよ。

マリベル「えー これっぽっちなの？
　命かけて 戦ったわりには
　安いわよねえ。

マリベル「まーね あたしたちに
　まかせておけば いいのよ。
　ねっ アルス。

▼フィールド(フォロッド城)
マリベル「もう この国は
　大丈夫でしょうね。
マリベル「さあ アルス。
　あたしたちの時代に もどりましょ。

▼からくり研究所
マリベル「もう ここには
　用はないでしょ？

マリベル「さみしい考えねぇ……。

▼フォーリッシュ
マリベル「大変なことが
　あったけど この国の人たちは
　もう 大丈夫そうね！

▼フィールド(グランエスタード)
マリベル「こんどは フォロッドが
　復活してるのよね！
マリベル「ちゃんと 場所を
　地図で確認するのよ！

▼フィールド(現代フォロッド城)
マリベル「こうして 歩いてると
　あらためて ここが ずいぶんと
　大きな大陸だって わかるわね。

▼からくり研究所(現代)
マリベル「こんな ボロ小屋が
　よく こわれずに のこってたものよね。

マリベル「もしかして エリーは
　ゼボットさんが 死んだことに
　気づいてないの？

マリベル「今でも エリーは
　ゼボットさんの 世話を……。

▼フォーリッシュ(現代)
マリベル「ふう。
　やっと 着いたわね。

マリベル「平和になっても まだ
　町の造りは かわっていないみたいね。

マリベル「まあっ これって似てるけど
　前に見たやつとは ちがうじゃない。
　新型って わけだわね。

マリベル「そうじ機は いいとしても
　まさか からくり兵は
　もう いないんでしょうね。

マリベル「この おばあちゃんは
　こう 言ってるけど
　他の人からも 話をきいてみようよ。

マリベル「ふ〜ん。
　その子 人に言えない まちがいを
　いっぱい しでかしてるのね きっと。

マリベル「人間の形をした
　からくりねぇ……。
マリベル「見た目が 人間ぽくても
　中身がないんじゃ 意味ないわよね。

マリベル「そういえば あんたも
　ちょっと前まで しょっちゅう
　オネショしてたわよね。

マリベル「評判のよくない
　占いなんて やめればいいのにね。

マリベル「たしかに あんなのが1台
　うちに あったら便利かもね。

マリベル「だれが つくったか
　わからないって……。
マリベル「この人たちは
　ゼボットさんのことも
　知らないわけ！？

マリベル「孫と遊ぶ おじいちゃんかあ。
　なかなか いいじゃないの。
　ねっ アルス！

マリベル「いま この国は 平和だから
　兵隊さんも ヒマなんだわね。

マリベル「ほら アルス！
　あんたが ポーっとした顔してるから
　旅行か何かだと 思われちゃうのよ！
マリベル「たのむから いつも口は
　きちっと閉めてなさいよ！

▼フォロッド城(現代)
マリベル「ここで あたしたちが
　よう兵を やってたなんて
　なんか ウソみたいだわね。

マリベル「それにしても
　この城は あのころと
　あまり変化が ないわねぇ。

キーファ「へえ。
　この国じゃ 国王は 前の王の
　名前を 継ぐんだな。
キーファ「……うちが そうじゃなくて
　よかったぜ。
マリベル「そうよねー。
　キーファには バーンズ2世とか
　リッパすぎて 似合わないものねー。

マリベル「フォロッド7世？
　あの王さまは 何世だったのかしら？

マリベル「あいかわらず
　ウィン ウィン 言ってるわね。

マリベル「別に 平和なんだから
　無理に いくさに 利用しなくて
　いいじゃないの。
マリベル「これだから 好戦的な
　考えの人は イヤだわ。

マリベル「なんか あるわね。
　あそこに人を 近づけさせないわけが。

マリベル「ちょっと この連中ったら
　本当に からくり人間なんて
　作れると 思ってるのかしら。

マリベル「ちょっと！
　ごっことは なによ ごっことは！

マリベル「役目だか何だか 知らないけど
　兵隊って なんで み〜んな
　えらそうなのかしらね！

マリベル「あの辺りにある
　小屋って もしかして……？

マリベル「禁断の地？
　いまでは あそこに人を
　入れないように してるのかしら。

マリベル「キカイが 仕事を
　やっちゃえば そりゃ 楽だろうけど……
マリベル「でも 本当に
　それで 国が 栄えるのかしら？

マリベル「人の心を持った からくり？
　ぶるぶる……。
　じょうだんじゃ ないわね！

マリベル「なに言ってんのよね。
　からくり兵なんか 残してたら
　ろくなことに ならないわよ！

マリベル「ふ〜ん。
　やっぱ こわれることも
　あるんだわね。

マリベル「う〜ん。たしかに
　いまわしい 過去だったかもね。

マリベル「この人たち そうじ機で
　おどろいてるようじゃ とても
　からくり人間なんて 作れないわね！

マリベル「何でも めずらしいものに
　きょうみを 持つって
　まるで キーファに そっくりね！

マリベル「ここって 昔は
　王族の避難所じゃ なかったかしら？

▼フィールド(現代フォロッド城)
マリベル「あいかわらず ブコツな
　お城だったわねぇ。
マリベル「そういえば なんだか
　あわただしかったようだけど……。

▼フォロッド城(現代)
マリベル「ちょっと見た？ アルス！
　若くて かっこいい 王さま！
マリベル「どっかの国の 王子とは
　えらい ちがいだったわよね！

マリベル「若くて かっこいいと
　思ったけど しょせんは 王族ね。
マリベル「だって 王族って
　基本的に 人の話を 聞かないんだもの。

マリベル「ゼボットさんの 小屋だわ！
　アルス もちろん覚えてるよね！

マリベル「行きましょ アルス！
　よく わからないけど
　たのみを 聞いてあげましょうよ！

▼フィールド(現代フォロッド城)
マリベル「フォロッドの 王さまたちは
　お城の西の 禁断の地に
　向かったのよね！
マリベル「あたしたちも そこに
　急ぎましょう！！

▼フォーリッシュ(現代)
マリベル「ちょっと アルス。
　今は 町で のんびりしている
　ところじゃないでしょ？

マリベル「あら この子のおとうさんは
　お城の 兵士長さんなの？

マリベル「代々 兵士の家系？
　じゃあ あの時代にいた
　兵士の 子孫ってことかしら？

▼からくり研究所(現代)
マリベル「間に合ったようね。
　まだ 王さまたちは
　来ていないみたいよ！

マリベル「たいへん！
　これじゃ アルマンさんの
　たのみを聞くどころじゃないわ！
マリベル「アルス 急いで！
　フォロッド王の あとを追うのよ！

▼フィールド(現代フォロッド城)
マリベル「きっと エリーは
　お城に 連れて行かれたのよね。
マリベル「アルス。
　お城に 戻りましょ！

▼フォロッド城(現代)
マリベル「エリーは どこかしら。
　おそらく 王さまのところか
　そこの 研究室ね！

マリベル「まったく！
　お城って ムダに広いから
　さがすのが 大変だわ！

マリベル「あれは　エリーっていうのよ。
　って言ったって 信じやしないわね。
マリベル「ああっ むだむだ。
　説明してる 場合じゃないわ！

マリベル「ちょっと まずいんじゃない！
　早く 王さまのところに行かないと
　エリーが あぶないわよ！

マリベル「王さまにとっては
　いいことかもしれないけど……って
　そんなことを 言ってる場合じゃないわよ！

マリベル「この時代に 襲って来たら
　まちがいなく 全滅でしょうよ。
　たよりないったら ないわね！

マリベル「過去の できごとを知れば
　この人に限らず だれだって
　エリーを こわがるわよね。
マリベル「やっかいなことに なる前に
　 なんとか しなくちゃ！

マリベル「あーもう！
　どうして こう 王族って
　自分勝手なのかしら！！

マリベル「ちょっと アルス！
　アルマンさんが 心配じゃないの？
マリベル「早く 早く！
　あとを 追いかけるのよ！

マリベル「深い お考えって
　あたしには そうは 思えないわよ。

マリベル「志は リッパだけど……
　なんとなく 方法が 間違ってる
　気がするのよね。

マリベル「アルマンさんは
　地下牢に 連れて行かれたのよね？
マリベル「ちょっと 様子を
　見に 行ってみましょ！

マリベル「だれも アルマンさんが
　牢屋に つかまったなんて
　思わないんでしょうね。

▼フィールド(現代フォロッド城)
マリベル「ちょっと アルス。
　アルマンさんを 放っておいて
　いいわけないでしょ。

▼フォロッド城(現代)
マリベル「行きましょ アルス。
　エリーの部品を 探しに
　フォーリッシュの町へ！

マリベル「エリーの部品は
　フォーリッシュに あるのよね。
マリベル「さあ アルス。
　フォーリッシュへ 急ぐわよ！

▼フォーリッシュ(現代)
マリベル「アルマンさんの
　孫娘って どこにいるんだっけ？

マリベル「つまり アルマンさんは
　トラッド兵士長と ゼボットさんの
　子孫ってわけね！
マリベル「なんだか 時の流れを
　感じちゃうわ……。

マリベル「池のそば？
　池って この町にあるのよね。
マリベル「アルス。
　あんたは ちゃんと
　わかってるんでしょうね！

マリベル「アルマンさんが
　言ってたのは きっと これね！

マリベル「さあ！
　お城の アルマンさんのところに
　戻りましょ！

マリベル「うふふ。宝石か何かだと
　思っていたのかしらね。
マリベル「まあ あたしだって
　本当は こんな ガラクタより
　宝石の方が うれしいけどね。

▼フォロッド城(現代)
マリベル「とりあえず
　アルマンさんのところに
　いきましょう！！

マリベル「ちょっと 冗談じゃないわよ！
　まさか もう エリーは……。
マリベル「いいえ 大丈夫！
　アルマンさんのところへ
　急ぎましょ！

マリベル「まったくもう！
　兵隊なんてみんな 石頭なんだから！
　どきなさいよ そこ！

マリベル「エリーを 見てると
　そうとも 言い切れないのよね。

マリベル「エリーは 何もしないわよ。
　って言ったって 信じるわけないか。
マリベル「まったく やっかいだわね。

マリベル「そりゃそうよ！
　なんたって ゼボットさんの
　子孫なんですからね！

マリベル「アルス。
　早く部品を アルマンさんに！

マリベル「……ま まあ
　近づかなければ バレないわよね。
　きっと。

マリベル「たしか エリーは
　入り口の 研究所だったわよね！

▼からくり研究所(現代)
マリベル「よかったわね アルス。
　エリーも もとの所に
　ちゃんと帰って これたわ！

マリベル「アルス 聞いた？
　エリーが ありがとうって
　うれしいって！
マリベル「信じられないわ……。
　もしこれが 神さまの いたずらなら
　とっても素敵な いたずらだわね！

▼フィールド(現代フォロッド城)
マリベル「これで 現代のフォロッドも
　ひとまず 落ち着くわね。
マリベル「さあ！
　あたしたちは 次をめざしましょ！

▼フォロッド城(現代)
マリベル「エリーの一件も終わって
　この城も 来たときのような
　雰囲気に 戻ったようね。

マリベル「からくり兵を 作ったのが
　魔物たちだって 知ったら この人
　きっと ひっくり返っちゃうわね！

マリベル「ここを 見てる限りじゃ
　残念だけど 王さまの夢は
　かないそうにも ないわね……。

マリベル「むりむり。
　からくり人間 なんて
　ぜ〜んぜん むりだわね。

マリベル「やっぱり 王さまは
　国民から しんらいされなきゃね！
マリベル「エスタードの 次期国王も
　そうだといいんだけど……。

マリベル「そうそう。
　自分の手で つかんでこそ
　ホントの価値が あるものだわ！

マリベル「これで エリーも
　ゼボットさんと 二人だけで
　すごすことが できるようになるわね。

マリベル「知らない方が いいことって
　世の中たくさん あるからね。

マリベル「そうよ。兵隊さん。
　ぜったい 西の岬には
　行っちゃだめ。

マリベル「何 言ってるのかしら。
　どっちにしても 見張りを代わって
　欲しいだけ なんじゃないの。

マリベル「まあ あの王さまなら
　間違った使い方は しなさそうね。

▼フォーリッシュ(現代)
マリベル「それにしても
　この町って いつ来ても
　堅苦しい 雰囲気よね。
マリベル「この町の 造りが
　そうさせているのかしら？

マリベル「道にあるものを
　なんでも 吸い込んじゃうのも
　考えものってことね。

マリベル「今回は あたしたちも
　いい経験しちゃったよね。
マリベル「アルマンさんも
　長生きしてね！

マリベル「ひょっとしたら この子も
　いずれ からくりを 作るように
　なるかもしれないわね！

マリベル「あたしの場合は
　むしろ こんなにかわいい娘がいるって
　パパが うらやましがられてたわね。

マリベル「あの 若き王さまなら
　確かに この国の未来は
　明るいかも しれないわ。
マリベル「ただし まちがった方向に
　からくりを使わなければ だけどね。

マリベル「おどろいちゃうわね。
　この子ったら いったいどれだけ
　ざんげすることが あるのかしらね！

マリベル「どうせなら あたしに
　そっくりな からくり人間を
　作れば いいのよ。
マリベル「かわいくって やさしくって
　きっと 引っぱりだこね！

マリベル「あんたねぇ……。
　なにを きかれたかも知らないで
　返事するんじゃ ないわよ！

マリベル「ププッ！ アルス。
　あんたのこと 思い出しちゃった！

マリベル「気持ちは わかるけどね。
　きっと まだまだ先だと 思うわよ。

マリベル「そういうのを 世間では
　てんぱつって いうのよ。

マリベル「ずいぶん前って程
　前じゃないと思うけどね。

▼からくり兵団拠点(現代)
マリベル「この拠点って
　今でも 残ってるようだけど
　何かに 使えないのかしらね。

マリベル「なにも 見ることができん！
　……って ちょっと マジメに
　やってるのかしら！？

マリベル「中も 相変わらずのようね。
　さすが からくりじかけって とこかしら。

▼聖なる湖
マリベル「あたしには わかるわ。
　ここには 人間のチカラをこえた
　何かが ある。
マリベル「アルスは ニブいから
　わかんないでしょうけど。

マリベル「永遠にって あの人
　いったい いつから
　ここにいるわけ？

▼なぞの神殿
マリベル「新しい 石版が
　そろうたびに 思うのよねー。
マリベル「次こそは あたしの名前が
　伝説に きざまれるんじゃないかって。

▼フィールド(オルフィー)
マリベル「やっぱり こっちの時代は
　あたしたちの時代とは
　なんとなく 空気が ちがうわね。

▼オルフィー
マリベル「あいかわらず
　平和そのもの って感じだわよ。
マリベル「いったい誰の おかげなのか
　わかってるのかしらね！

マリベル「ふ〜ん。
　あれから あんまり 町のようすは
　変っていない みたいだわね。

マリベル「ま 真実を知らない方が
　しあわせってことも あるわけよ。

マリベル「フン！
　伝説のオオカミだけの おかげじゃ
　ないっていうのにさ！
マリベル「まあ いちいち
　私たちの すごさを説明するのも
　大人げないから 許してあげるわ！

マリベル「何を ねぼけたこと
　言ってるのかしら！
マリベル「自分が どうなってたのか
　教えてやりたいわね！

＊「ねえ 知ってる？
　伝説の白いオオカミって
　この地方の 守り神さまなのよ。
＊「昔から 何か大変なことが起きると
　どこからともなく 現れて
　必ず解決してくれたんですって。
＊「でも 白いオオカミなんか
　いないという人も いるの。
　ただの伝説だって。
＊「でも私は いると思うな！
＊「人間でいえば どこかの国の
　王子さまみたいに 品があって
　カッコよくて ステキなのよ。
＊「ねっ そう考えたら
　ロマンチックじゃない！
マリベル「あなた 長生きするわよ。
　まあ 世の中 知らない方が
　しあわせってこともあるわけよ。
キーファ「ぷっ！ くくっ！
　言っても 信じないだろうな！
　ぷぷっ！
ガボ「ひでえなあ ふたりとも！
ガボ「オイラだって オオカミの中じゃ
　すっごく カッコ良かったんだぞ！

マリベル「ちょっと アルス！
　適当に 答えるんじゃないわよ！
マリベル「あとで 文句言われたら
　あんたの せいだからね！

マリベル「それじゃ ガボにだって
　しつけは できないわね。

マリベル「そうね。
　あたしも 何かの存在を
　感じるわね。

マリベル「今なら サイン
　出来るんじゃない？
マリベル「でも 字がきたなくて
　読めないかもね。
　おほほ！

＊「よいしょの こらしょっと。
　あやっ あんたらかい。
　また 遊びにきただかね。
＊「いやね。
　あれからずいぶん 白いオオカミを
　探したんだけど見つからないんだよ。
＊「まさか 魔物にやられたりは
　してないと思うけど……。
　ああっ 心配でならないだ。
ガボ「おっちゃん。
＊「うん？ なんだい ぼうや。
　オラに 何か用かい？
＊「おっちゃん ありがとう。
＊「あははっ ぼうや なんだか
　かんちがいしてるだな？
＊「オラ ぼうやと 会うのは
　今日が はじめてだあよ。
マリベル「ふふふ。初めてのようで
　初めてじゃ ないんだな これが。
ガボ「おっちゃん。
　また 悪い魔物が 来ても
　オイラが 守ってやっからな！
＊「わっはっは！ まるで ぼうやが
　伝説の 白いオオカミみたいな
　ことを言う……
＊「……ま まさか！？
＊「……。
＊「は…はは。
　いんや そんなはずは ないやな。
　まったく何を 考えているだか。
＊「そ…そっだ！
　それより あんたらに
　たのみがあるだ。
＊「どこかで 白いオオカミを見たら
　伝えてくんな。
＊「また ケガをしたときには
　オラが 治してやっから
　いつでも 戻って来いってな。
ガボ「……ありがと おっちゃん。
　オイラ伝えておくぞ。約束する！
＊「うんうん。
　気をつけて行くだぞ。
＊「ケガ……しねえようにな。

マリベル「アルス あんた
　とりあえず 感謝されてるみたいで
　よかったじゃない。
マリベル「適当に やっても
　どうにか なるもんだわね。

▼オルフィー(現代)
マリベル「やっとここも
　普通の町っぽく なったみたいね。

マリベル「わかってるじゃん！
　生き物に 感謝するっていうのは
　とってもいいことよ！

マリベル「ふふん。
　あたしが ついてるんだから
　優勝するに 決まってるじゃないの！

マリベル「この おばさんって
　ブタの ぬいぐるみを
　着てた人よね？
マリベル「あれ けっこう
　似合ってたと 思うわよ。
　ププッ！

マリベル「やだ！ 信じらんない！
　この人 動物のエサ食べてるわ！

マリベル「かわいいものね。
　子供の 考えることって
　欲がないのは あたしと同じだわ！