★PS版
●第5章
▼山奥の村
＊「ほほう……。
　　この村には　キミのような
　　子供もいたのですか。
＊「わたしは　旅の詩人。
　　山道で迷ってしまって
　　この村に　たどり着いたのです。
＊「しかし　こんな山奥に
　　このような村があったとは……。
　　まったく　おどろかされましたよ。

外から　魔物たちの声が聞こえる。
＊「デスピサロさま！
　　勇者　レイを　しとめました！
デスピサロ「おお　でかしたぞ！
デスピサロ「よくぞ　勇者をしとめた！
　　貴様には後で　ほうびを取らせよう。
　　では　みなの者　引き上げだ！

▼イムルでの夢
ロザリー「ピサロさま……。

ピサロ「いい子に　してたかい？
　　ロザリー。
ロザリー「ええ……　ピサロさま。

ピサロ「聞いてくれ　ロザリー。
　　わたしは　人間をみな
　　滅ぼすことにした。
ピサロ「わたしは　そのために
　　進化の秘法を使い　さらに
　　巨大な存在に　なるつもりだ！
ピサロ「まもなく　世界は
　　裁きの炎に　焼かれるであろう。
ピサロ「わたしの仕事が終わるまで
　　ロザリー　お前は
　　ここに　かくれているのだよ……。

ロザリー「お…お待ちください！
　　ピサロさま！
ロザリー「…………。

ロザリー「誰か　誰か……
　　ピサロさまを　とめて……。
ロザリー「このままでは
　　世界は　滅んでしまう……。
ロザリー「お願い……
　　誰か　受けとめて！
　　わたしの　願いを……。

ロザリー「届いて……。
　　わたしの　この想い……。

▼ロザリーヒル
＊「まあっ！
　　あなたたちは　人間ですね！
＊「……けれど　不思議。
　　あなたたちは　他の人間とちがって
　　すんだ目を　しています……。
＊「あなたたちを　信じてみましょう。
　　私の名は　ロザリー。
　　どうか　話を聞いてください。
ロザリー「世界が……　魔物たちによって
　　滅ぼされようと　しているのです。
ロザリー「魔物たちを　たばねる者の
　　名は　ピサロ。
ロザリー「今は　デスピサロと名のり
　　進化の秘法で　さらに恐ろしい
　　存在になろうとしています。
ロザリー「お願いです！　ピサロさまの
　　……いいえ　デスピサロの野望を
　　打ちくだいてください！
ロザリー「わたしは　あの方に
　　これ以上　罪を
　　重ねさせたくないのです……。
ロザリー「たとえそれが　あの人の命を
　　うばうことになろうとも……。
　　うっうっ……。
ロザリーの瞳から　ルビーの涙が
こぼれおちた……。
レイは
ルビーの涙を　手に入れた！
しかし　ルビーの涙は
レイの手に　のったとたんに
砕け散った……。

▼デスパレス
デスピサロ「聞いてくれ　諸君！
　　たった今　鉱山の町アッテムトで
　　大変な事態が　起こった！
デスピサロ「地獄の帝王エスタークが
　　人間どもの手によって
　　よみがえったらしい！
デスピサロ「どうやら　人間どもは
　　気づかぬうちに　地獄の世界を
　　掘り当ててしまったらしいのだ。
デスピサロ「とにかく　アッテムトだ！
　　エスターク帝王を　なんとしても
　　わが城に　お迎えするのだ！
デスピサロ「さあ　行くぞ！
　　諸君も　急いでくれ！

▼エスターク神殿
デスピサロ「な…　なんということだ！
デスピサロ「こ　このようなことが
　　起きようとは……！
デスピサロ「われらが長きにわたり
　　その復活を待ち望んだ　魔の帝王が
　　おぬら人間どもに敗れただと……
デスピサロ「……………………。
デスピサロ「し　しかし　予言では
　　帝王を倒せる者は　天空の血を引く
　　勇者のみのはず……。
デスピサロ「お前たちは　まさか……！？

＊「た…大変です！
　　デスピサロさま！
＊「エルフのロザリーさまが
　　人間たちの手に！
デスピサロ「なにっ！？
デスピサロ「うぬぬぬぬ！　みなの者！
　　とにかく　引き上げだ！

▼イムルでの夢
＊「さあ　泣け！
　　泣いて　ルビーの涙を流すんだ！
ロザリー「う…　うう……。
＊「くそっ！　強情なやつめ！
　　これでもか！
ロザリー「ううっ……。

ピサロ「ロザリー！

ロザリー「ピ…サロさ…ま……。
　　来て…くださったのですね……。
ピサロ「き…きさまら！
　　ロザリーに　なにをしたっ！？

ピサロ「だいじょうぶか！
　　しっかりしろ　ロザリー！
ロザリー「ピ…サロさ…ま……。
　　お願いです……。わたしの…
　　最後のわがままを　聞いてください。
ロザリー「ど…どうか……野望を捨てて
　　わたしと　ふたりきりで…
　　ずっと……
ロザリー「………………。

ピサロ「ロ…ロザリー！！
ピサロ「………………。
ピサロ「許さん……！
ピサロ「許さんぞ！　人間ども！
　　たとえ　この身がどうなろうとも
　　ひとり残らず　根絶やしにしてやる！

▼デスマウンテン
デスピサロ「ぐはあぁぁぁっ……！
デスピサロ「何者だ　お前たちは……？
　　わたしの名は　デスピサロ。
　　魔族の王として　目覚めたばかりだ。
デスピサロ「うぐおぉぉぉ……！
　　わたしには　何も　わからぬ……。
　　何も　思い出せぬ……。
デスピサロ「しかし　何をやるべきか
　　それだけは　わかっている……。
デスピサロ「ぐはあぁぁぁっ！！
　　お前たち　人間どもを
　　根絶やしにしてくれるわっ！！

デスピサロ「ぐはあああ……！
デスピサロ「身体が　熱い……。
　　わたしは　敗れたのか……。
　　わたしの身体が　くずれてゆく……。
デスピサロ「うぐおぉぉぉっ……！

デスピサロ「……ぐふっ！