▼大神殿
フローラ「ここは　どこかしら……？

フローラ「私ったら
　　今まで　なにを……？

フローラ「あら！　あなたたちは！

▼グランバニア
フローラ「そう……。
　　私ったら　10年も
　　石に　されてたのね……。
フローラ「リュカさん
　　助けてくれて　どうも
　　ありがとう。
フローラ「それから
　　ティミー　ポピー……。
フローラ「今まで　ほっておいて
　　本当に　ごめんなさいね。

フローラ「あなた。
　　気にしないで　行ってあげて。
フローラ「だって　これからは
　　ずっと　いっしょに
　　いられるんですもの。
フローラ「愛してるわ。
　　あなた……。

フローラ「私は　なにも　言わないわ。
フローラ「あなたの　好きなように
　　なさったら　いいと思います。
フローラ「私は　あなたを信じて
　　ずっと　ついて行くわ。
フローラ「もちろん
　　子供たちもよ。
フローラ「愛してるわ。
　　あなた……。

フローラ「うれしいわ　あなた……。
　　これからは　ずっと　いっしょね。

フローラ「ここには　ルイーダさんや
　　モンスターおじいさま　まで
　　いらっしゃって……。
フローラ「みなさんが
　　協力してくださっているのね。
　　ありがたいことですわ。

フローラ「あら。じゃあ　お城を
　　留守にするのが　いいことなのか
　　悪いことなのか……。う〜ん……。

フローラ「あの方　つらそうですけど
　　今は　なにもして
　　あげられませんわね。

フローラ「私　美しいですか……？
　　いつもは　やさしそう　とかばかりで…
　　そんなこと言われたの　初めてですわ。

フローラ「その　大魔王を
　　あなたのお母さまは　ひとりで
　　おさえているんでしょ？
フローラ「はやく　助けてあげたいわね。

フローラ「あの玉座には　もう何年も
　　誰も　座ってないかも知れませんわね。
　　玉座が　少しさみしそうですわ……。

フローラ「サンチョさん
　　パパス王のこととなると
　　目の色が　変わりますわ。
フローラ「パパス王と
　　サンチョさんの関係って　きっと
　　すばらしかったんでしょうね。

フローラ「ウソをついて　出かけるのは
　　心苦しいですけど……
　　きっと　わかってくださいますわよね。

フローラ「私たちが　いない間も
　　子供たちは　ここで
　　過ごしていたのよね。
フローラ「この部屋には
　　私たちの　知らない思い出が
　　いっぱい　あふれているのかしら。

フローラ「よろこんで下さっているのに
　　また　出かけてしまって
　　申しわけないけど……
フローラ「でも　今度は　私たち
　　必ず　無事に　もどりますわよね。

フローラ「あの方が　ティミーや
　　ポピーを　育ててくださったのね。
　　本当に　お世話になりました……。

フローラ「ティミーったら
　　とても　たのもしくなって。
　　あんな小さな赤ちゃんだったのに……。

フローラ「あなた　ポピーを
　　つれていかないの？
　　……そうですわね　女の子ですものね。
フローラ「私も　さみしいけど　ここに
　　帰ってくれば　いつでも会えるもの。
　　今は　がまんしますわ。

フローラ「長い間　石にされて
　　眠っていたなんて　今でも
　　信じられませんわ。
フローラ「でも　ふしぎなんです。
フローラ「あなたに　助けられてから
　　私の　からだに　新しいチカラが
　　みなぎっている気がするの。
フローラ「このチカラが
　　あなたの　助けになれば
　　本当に　うれしいわ。
フローラ「今までは　ずっと
　　あなたに　迷惑を　かけてばかり
　　だったものね……。

フローラ「こうして
　　自分の足で　歩いているのが
　　まだ　夢のようですわ……。

フローラ「私が　このお城にいたのは
　　ほんの少しの間だったのに。
　　あんなに　よろこんでくださって……。

フローラ「もう　子供たちは10才なのね。
　　大きくなっているはずですわ。
フローラ「今さら　しかたありませんけど
　　いっしょに　そばにいて　成長を
　　見まもってあげたかったわね……。

フローラ「おっしゃらなくても
　　わかりますわ。あなたが
　　天空城を　復活させたんでしょう？

▼グランバニア(夜)
フローラ「サンチョさんの　悲しみは
　　とても　深いのね。
　　きっと　私たちの想像以上に……。

フローラ「なんだか　足音が
　　ひびくような　気がしますわ。
　　静かに　気をつけて歩きましょうね。

ポピー「夜のお城って　少し　こわい。
　　お母さんが　さらわれたのも
　　夜だって　聞いたし……。
フローラ「大丈夫よ　ポピー。
　　これからは　お母さんが
　　ずっと　いっしょに　いるわ。

フローラ「あの方　おせじが上手ですわ。
　　でも　あなたも　あの頃と
　　変わりませんのね。

フローラ「私　ふたたび　この手に
　　子供たちを　抱いた日のこと
　　一生　わすれないわ……。
フローラ「あなたにも考えがあると思うけど
　　私は　家族みんなで　最後まで
　　旅できればと思っているの。

フローラ「あの　おばさまのお料理は
　　本当に　おいしいんですもの。
　　食べると　元気が　出てきますわよね。
フローラ「でも　ポピーは
　　好きキライが　多いみたいだし…
　　たまには　私が　作ってみようかしら。

▼フィールド
フローラ「子供たちが　本当に
　　大きくなっていて　びっくりして
　　うれしくて　悲しかったわ……。
フローラ「それだけ　長い間
　　そばに　いられなかったって
　　ことですものね……。

フローラ「さあ　あなた。
　　魔界へ行って　魔王をたおし
　　平和を　取りもどしましょう？
フローラ「私　サンチョさんや
　　おばさんから　子供たちの
　　10年間の話を　ゆっくり聞きたいの。

フローラ「また　こうして　いっしょに
　　歩けるなんて……
フローラ「でも　今は　まだ
　　よろこびに　ひたっている時間は
　　ありませんわね……。