▼なぞの神殿
マリベル「次は どんな場所に
　行くのかしらね。
マリベル「どうせなら あたしに
　似合う 都会的な場所が いいわね。

▼フィールド(ダイアラック)
マリベル「なんだか このあたりは
　すごく さびしそうなところね。

▼ダイアラック
マリベル「うわっ！
　なんか むちゃくちゃ
　陰気な感じの町ね ここって。
マリベル「アルス。
　あんたみたいなのが 住むのに
　ちょうど いいんじゃない？

老人は 深く瞳をとじている……。
マリベル「あらあら 寝てるみたいね。
　起こしても悪いし あたりを
　調べてから また来てみましょ。

▼フィールド(ダイアラック)
マリベル「ちょっと アルス。
　あの町を 放っておいて
　どこに 行こうとしてるのよ？

▼ダイアラック
マリベル「ねえ アルス。
　さっきの石像 どうも ちょっと
　気になったわよね。
マリベル「いろいろと
　他の石像も 調べるのよ。
　アルス。

アルスは 石像をしらべた。
長い間 外に置かれていたためか
石像は ボロボロの姿で
立っている……
マリベル「ねえ アルス。
　あたしも こんなこと
　言いたくないんだけどさ……
マリベル「これってば もしかして
　本当の人間が 石になってる……
　って 考えるのが普通よね。

マリベル「もしも本当に 本物の人間が
　石になってるんだとしたら……
　どうしようもないじゃん！
マリベル「アルスも すこしは
　かんがえなさいよ！ こんなとき
　どうすりゃ いいのよ！

マリベル「いったい どうして
　こんなことに なってるのかしら……。

＊「おお…… なんと めずらしい。
　このような所に 旅の方とは……
＊「目は おとろえておりますが
　……わかりますぞ。どうやら
　さぞ 名のある方のようですな。
＊「……して このような
　荒れ果てた地に いったい
　なんのご用で まいられましたか……
マリベル「う〜ん。そうやって
　あらたまって聞かれると なんとも
　言いようがないんだけどね……
アルスたちは これまでの
旅のいきさつを 老人に話した。
＊「なんと！ では 時をこえて
　うしなわれた世界を 再び
　もとの姿に 戻そうと……
＊「………………。
＊「しかし……この町のことは
　おわすれに なってください……。
　今では すでに遅すぎたようです。
＊「ごらんになったと 思いますが
　この町の人間は すべて
　石と なっております……。
＊「そして この恐ろしい呪いをとく
　方法は もはや ひとつも
　残されては いないのです……。
＊「私は ここに座ったまま この町の
　最後を 見さだめるつもりゆえ……
　さあ あらたな旅に向かわれなさい。
＊「おお そうじゃ！
　旅の方 しばし待たれよ。
＊「今度もまだ 旅をつづけなさる
　おつもりなら これを
　持って行かれるがよい。
アルスは キラキラと光る
小ビンを 手に入れた！
＊「それは 天使の涙といって
　石にされた人々の呪いを
　とくと言われる 伝説の秘薬です。
＊「ならば なぜ 私がそのクスリを
　使わないかと 思われるでしょう。
＊「見てのとおり この町の石像は
　長年 風にさらされ 見る影もなく
　朽ち果てております……。
＊「この状態になっては 天使の涙は
　もはや 効かないのです。
＊「私が もっと早くそのクスリを
　手に入れられれば…… 町の者は
　私を うらんでいることでしょう…
＊「事実 夜になると……
＊「いや……
　今の話は わすれてくだされ。
＊「とにかく 旅の方よ。
　この村は 今も暗いですが
　夜には さらに辺りが暗くなります。
＊「もしも この村で宿につくなら
　くれぐれも 夜は
　外に 出ないことです。
＊「さあ 足止めをして失礼した。
　今度こそ 行かれるがよい。

マリベル「あー 歩き回って
　足が 棒だわ。
マリベル「というわけで アルス。
　さっさと 宿屋で 休むわよ。

マリベル「せっかく クスリを
　手に入れても 効果がないんじゃ
　おじいさんも 辛いわよね……。
マリベル「それはそうと アルス。
　あたし 町中 歩いて 疲れたから
　少し 宿屋で 休みたいんだけど。

マリベル「ちょっと ホコリっぽいけど
　外よりは ましでしょ。
マリベル「さっ アルス。
　ベッドが 使えるか 見に行きましょ。

マリベル「くー……。くー……。

マリベル「ちょっと いつまで
　寝てるのよ アルス！
マリベル「え？ 昨日の夜
　不思議なものを 見たから
　まだ 眠いって？
マリベル「そんなの 知らないわよ。
　それより キーファが
　なにか 見つけたらしいわよ。
キーファ「ああ 実は そうなんだ。
　朝 お前が寝ている間に 町を
　散歩していたら……
キーファ「なんと 地下への隠し階段を
　見つけたんだよ！
キーファ「オレだけで 見てきても
　よかったんだが お前が起きるまで
　待っていたんだよ。
キーファ「まあ なんか 怪しそうだから
　行く前に じいさんに 話を
　聞いていった方が いいかもな。
キーファ「よし！
　じゃあ 行くぞ アルス！

マリベル「まったく
　この年になっても ネボスケだなんて……。
マリベル「ちょっとは
　あたしを見習って
　しゃんとしなさいよね！

マリベル「あんた あたしに
　感謝しなさいよね。
マリベル「え？ なにを？ って
　とーぜん あんたが 起きるまで
　待ってたことに 決まってるでしょ。

マリベル「新たな地に って言われても
　なんとなく このままにして
　行けないわよね……。

マリベル「おじいさんの
　言うことも 気にはなるけど……
マリベル「ひとまずは キーファが
　見つけた 階段の先に 行ってみましょ。

マリベル「ちょっと アルス。
　こんなところで ボーっとしてないで
　他に やることが あるんじゃないの？

マリベル「地下の 隠し場所ね。
マリベル「戦地だっただけあって
　さすがに つくりが
　しっかりしてるわね。

マリベル「ちょっと！ アルス！
　何かするなら はやくしてよ！
　することないなら 降りるわよ！

マリベル「……今 男の子が
　ちょこっと見えなかった？
マリベル「こうしちゃ いられないわ！
　行ってみましょ アルス！

マリベル「とりあえず
　あたしたちじゃ ラチがあかないから……
マリベル「あの おじいさんのところに
　連れて行ってみる？

マリベル「この子だけが
　無事だったのね。
マリベル「……それが いいことか
　悪いことかは わからないけど。

マリベル「やれやれ。あの
　なまいきな子と 旅をするはめに
　ならなくて ほっとしたわよ。

▼フィールド(ダイアラック)
マリベル「まあ あたしたちは
　やれるだけ やったんだし
　気にしすぎる必要は ないわよね。

▼フィールド(グランエスタード)
マリベル「これで ダイアラックがある
　島が 復活しているのよね？
マリベル「でも あそこは
　人が いないわけだし……
　どうなっているのかしら？

▼フィールド(移民の町)
マリベル「この島の形……
　きっと ここが あの島よね。

▼エンゴウ(現代)
マリベル「たまには
　エンゴウの 温泉で
　骨休めも いいかもね。
マリベル「あ アルス。
　あたしが 入ってる間は
　外で 待ってなさいよね。

▼フィールド(ウッドパルナ)
マリベル「たまには 気晴らしに
　前に 訪れた場所に来るのも いいわね。
マリベル「もちろん
　たまに ならだけど。

▼ウッドパルナ
マリベル「やっぱり あんな暗いのより
　青い空の下の方が
　森の中の村って感じで いいね。

マリベル「どうやら この村は
　本当にもう 安心みたいね。
マリベル「アルスも あの子を
　みならって もうちょっと
　しっかりしてよね。

▼カラーストーン採掘場
マリベル「ちょっと アルス。
　いまさら ココには 用はないわよ。

▼ダイアラック
マリベル「しっかし……
　ここは あいかわらず陰気ね。
マリベル「ねえ アルス。
　あんた いずれ 一人で
　この町にすんだらどう？