▼世界一高い塔
＊「ここは　どこでござろう……？
　　わしは　わしは……そうでござった！
＊「最後の決戦をまえにして
　　神が　わしを封じたのでござった。
　　のちの世のために……。
＊「世界は　どうなったので　ござろう。
　　どれだけの月日が　たったのか？
　　魔王との　決戦のゆくえは？
＊「まだ神は　この世におわすのか？
　　英雄と呼ばれた　わしのチカラを
　　必要として　おられるのか……。

＊「封印された　わしを　ふたたび
　　現世に　復活させてくれたのは
　　おぬしたちでござるな？
【はい】　　　　　　　　　　　　　　　　　【いいえ】
＊「やはり　そうでござったか。　　　　　　＊「ウソを　もうすな。
　　ありがとう　戦士たちよ。　　　　　　　　　ここには　おぬしたちしか
＊「わしは　メルビンと申すでござる。　　　　　おらぬではないか。
　　戦士たちよ。わしは　今すぐ　　　　　　＊「おぬしたちで　ないのなら
　　知りたいことが　あるのでござる。　　　　　わしを　復活させてくれたのは
メルビン「教えてくださらんか？　　　　　　　　いったい　だれでござろうか。
　　今　世界は　どうなってるでござる？　　＊「とにかく　礼を言うでござるよ。
　　魔王は　ほろんだので　ござろうか？　　　　ありがとう　戦士たちよ。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＊「わしは　メルビンと申すでござる。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　戦士たちよ。わしは　今すぐ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　知りたいことが　あるのでござる。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　メルビン「教えてくださらんか？
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　今　世界は　どうなってるんでござる？
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魔王は　ほろんだので　ござろうか？
【はい】　　　　　　　　　　　　　　　　　【いいえ】
アルスは　世界について　　　　　　　　　　メルビン「まさか　知らぬはずは
知っていることの　すべてを　　　　　　　　　　ないでござろう。
英雄メルビンに話した。　　　　　　　　　　メルビン「いじわるを申さずに
メルビン「……なんということだ！　　　　　　　この世界が　どうなったのかを
　　われらが神は　ずっと昔に　魔王に　　　　　わしに話してくださらんか？
　　ほろぼされていたのでござるか。
メルビン「わしが　封印されたのは
　　魔王との　さいごの戦いの
　　直前のことでござったよ……。
メルビン「神は　みずからが亡きあと
　　世界が魔王に　ほろぼされるのを
　　とても気にかけて　おられたでござる。
メルビン「それで　魔王に対抗できる
　　チカラを秘めた　わしを　のちの
　　世のために　封じたのでござる。
メルビン「今にして思えば　神は
　　あのときすでに　敗北を
　　さとっていたので　ござろうな……。
メルビン「ところで　アルスどの。
メルビン「アルスどのの　お話で
　　どうしても　なっとくできない
　　部分が　あるのでござるよ。
メルビン「魔王が神を　ほとぼしたのに
　　なぜ世界は　おぬしの言うように
　　静けさに　満ちているのでござろうか？
メルビン「なにやら　イヤな予感が
　　するのでござる……わしは　今すぐ
　　世界の様子を　調べたいでござる。
メルビン「そこで　お願いでござる。
　　わしをアルスどのの　お仲間に
　　くわえてくださらんか？
【いいえ】　　　　　　　　　　　　　　　　　【はい】
メルビン「そのようなことを言わず　　　　　　メルビン「ありがたい。
　　どうか　お願いでござる。　　　　　　　　　　きょうから　アルスどのが
　　お仲間に　くわえてくだされ。　　　　　　　　わが剣の　あるじでござる。
【はい】
メルビン「ありがたい。
　　きょうから　アルスどのが
　　わが剣の　あるじでござる。

メルビン「封印されている間に
　　過ぎ去った時間は　わしにとって
　　いっしゅんでござったが……。
メルビン「もう　どこを探しても
　　知り合いがいないと思うと
　　さびしいでござるな。

メルビン「たしかに　わしは
　　老いぼれかもしれんが　まだまだ
　　若い者には　負けんでござる。

マリベル「こんな　おじいさんが
　　伝説の英雄だなんて　あたしは
　　納得できないわ！
メルビン「わしを　見た目だけで
　　判断してほしくないでござる。
メルビン「老いたりといえど
　　英雄としてのチカラは　少しも
　　おとろえて　いないでござるよ。

ブルジオ「アルスよ。
　　ここからは　わしひとりで
　　屋敷へ　帰ることにするぞい。
ブルジオ「ホットストーンを
　　うしなったのは　残念だが
　　いいものを見させてもらったよ。
ブルジオ「あんな　めずらしいものは
　　いくら　大金を　つんだとしても
　　見られるものでは　ないしな。
ブルジオ「わしは　満足してるよ。
　　ただ　心残りなのは　その英雄だ。
ブルジオ「わしにとっては　もっと
　　絵に描いたような　美男か美女を
　　そうぞうしておったのだがな。
ブルジオ「もし　その英雄が美形なら
　　使用人に　くわえてもいいと
　　考えていたんだが……。
メルビン「ブルジオどの。
メルビン「失礼でござるが　わしが
　　剣を　ささげるのは　わしが
　　みとめた　戦士にだけでござる。
ブルジオ「ふむ　そうかそうか。
　　まあ　お前たちは　お前たちの
　　冒険の旅を　つづけてくれ。
ブルジオ「わしは　のんびり
　　ひとり旅と　しゃれこむよ。
　　じゃあな　さらばだ。

メルビン「封印されている間に
　　世界が　どのように変わったのか
　　この目で　たしかめたいでござる。
メルビン「さあ　アルスどの。
　　旅を続けるでござるよ。