▼ダイアラック
マリベル「うわっ！
　　なんか　むちゃくちゃ
　　陰気な感じの町ね　ここって。
マリベル「アルス。
　　あんたみたいのが　住むのに
　　ちょうど　いいんじゃない？

老人は　深く瞳をとじている……。
マリベル「あらあら　寝てるみたいね。
　　起こしても悪いし　あたりを
　　調べてから　また来てみましょ。

マリベル「ねえ　アルス。
　　あたしも　こんなこと
　　言いたくないんだけどさ……
マリベル「これってば　もしかして
　　本当の人間が　石になってる……
　　って　かんがえるのが普通よね。

＊「おお…… なんと めずらしい。
　このような所に 旅の方とは……
＊「目は おとろえておりますが
　……わかりますぞ。どうやら
　さぞ 名のある方のようですな。
＊「……して このような
　荒れ果てた地に いったい
　なんのご用で まいられましたか……
マリベル「う〜ん。そうやって
　　あらたまって聞かれると　なんとも
　　言いようがないんだけどね……
アルスたちは　これまでの
旅のいきさつを　老人に話した。
＊「なんと！　では　時をこえて
　　うしなわれた世界を　再び
　　もとの姿に　戻そうと……
＊「………………。
＊「しかし……この町のことは
　　おわすれに　なってください……。
　　今では　すでに遅すぎたようです。
＊「ごらんになったと　思いますが
　　この町の人間は　すべて
　　石と　なっております……。
＊「そして　この恐ろしい呪いをとく
　　方法は　もはや　ひとつも
　　残されては　いないのです……。
＊「私は　ここに座ったまま　この町の
　　最後を　見さだめるつもりゆえ……
　　さあ　あらたな旅に向かわれなさい。

マリベル「石にされた人間を
　　元にもどす方法か……。
マリベル「そんなの　アルスが
　　知ってるわけないし……
　　ふう……　困ったわね。

マリベル「ねえ　アルス。
　　今のおじいさんの話　みょうに
　　気になったわよね。
マリベル「夜になったら　ぜったい
　　何か起こるわよ！　アルス
　　どこかで　夜を待ちましょ！

マリベル「くー……。くー……。

マリベル「ねえ　アルス。
　　あんた　ゆうべのうち
　　外に出たの？
【はい】　　　　　　　　　　　　　　　　　【いいえ】
マリベル「ふう〜ん　おくびょうな　　　　　マリベル「やれやれ。じゃあ結局
　　あんたが　一人で外に出るなんて　　　　　　なんにも　起きなかったってこと？
　　めずらしいことも　あったもんね。　　　マリベル「昨日のおじいさんは
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　何を　言いたかったのかしらね？

マリベル「ねえ　アルス？
　　ここって　いったい
　　なんなのかしらね？
マリベル「って　そんなの
　　アルスに　わかるわけないか。
　　聞いたあたしが　バカだったわよ。

マリベル「……今　男の子が
　　ちょこっと見えなかった？
マリベル「行ってみましょ！
　　アルス　こうしちゃ
　　いられないわ！

マリベル「……それにしても
　　本当のことを　おしえるのは
　　ちょっと　かわいそうね。

マリベル「ねえ　アルス。
　　そういえば　あんたに　ひとつ
　　聞きたかったんだけど……
マリベル「どうして　あんたは
　　あの地下通路の入り口を
　　知ってたのよ？
マリベル「ふうん……。
　　じゃあ　やっぱり　あの夜には
　　外で　何かがあったのね？
マリベル「めずらしいじゃない。
　　アルスが　役に立つなんて。
　　たまには　ほめてあげるわよ。

マリベル「やれやれ。あの
　　なまいきな子と　旅をするはめに
　　ならなくて　ほっとしたわよ。

▼ウッドパルナ
マリベル「どうやら　この村は
　　本当にもう　安心みたいね。
マリベル「アルスも　あの子を
　　みならって　もうちょっと
　　しっかりしてよね。

マリベル「やっぱり　あんな暗いのより
　　青い空の下の方が
　　森の中の村って感じで　いいね。

▼ダイアラック
マリベル「しっかし……
　　ここは　あいかわらず陰気ね。
マリベル「ねえ　アルス。
　　あんた　いずれ　一人で
　　この町にすんだらどう？