★PS版
●プロローグ
▼サントハイム
ブライ「まったく　どうしてそう
　　姫は　おてんばなのですか！
ブライ「城は　抜け出そうとするわ
　　兵士長は　泣かすわ……。
　　まったくなげかわしい！
ブライ「なくなられた　お妃様は
　　たいそうおしとやかな方
　　…む？
ブライ「むむっ！　クリフト！
　　アリーナ姫は　どうしたのじゃ！
クリフト「いえ　私は　その。
　　アリーナ姫のご命令で
　　かわりに説教を聞いてくれと……。
ブライ「このバカ者め！
　　えーい！！　姫さま！！
　　今度こそ許しませんぞ！！

●第2章
▼サントハイム
ブライ「姫！
　　少しは　女らしくして
　　いただかないと。
ブライ「お亡くなりになった
　　お妃さまは
　　とても　上品な方でしたのに。
ブライ「姫の　教育係として
　　この　じいは　王様に
　　合わせる顔が　ありませぬぞ。

▼フィールド
ブライ「姫！　お一人で　旅に出るなど
　　とんでもない！　どうしてもと言うなら
　　この　じいめも　ついてゆきますぞ！

ブライ「姫さまには　まったく
　　困ったものですな。
　　ぶつぶつ……。

ブライ「はー　つかれた。
　　姫さま！　もっとゆっくり
　　歩いてくだされ！

▼フィールド(夜)
ブライ「年よりは　眠くなって
　　来ましたわい。ぶつぶつ。

▼サラン
ブライ「ひとまず　われわれの身分は
　　知られては　いないようですな。
ブライ「とはいえ　油断は禁物。
　　目立たぬよう　行動せねば。

ブライ「そろそろ　お城に
　　戻ってくださればよいものを……。

ブライ「この者の言うことも
　　もっともですな。
　　いきなりの遠出は　危険ですぞ。

ブライ「商人というのは
　　どうも　おしゃべりで
　　いけませんな。ぶつぶつ。

ブライ「……やれやれ。
　　アリーナ姫に　あこがれるとは。
　　将来が　おそろしいですな。

ブライ「フム。商売上手めが。
　　見えすいた事を　やりおる。

ブライ「姫様のご結婚までは
　　このブライ　死んでも
　　死にきれませんぞ！
ブライ「とはいえ　いったい
　　いつになることやら。
　　ぶつぶつ。

ブライ「このブライも　若いころは
　　いろいろと　浮き名を流したもの。
　　なつかしいですな。ほっほっほ。

ブライ「フム。この者が　マローニか。
　　国でも　ひょうばんの詩人と
　　聞いております。

▼サラン(夜)
ブライ「いつもなら　とっくに
　　眠っている時間だというのに。
　　あー　疲れましたぞ。

ブライ「わたしは　やはり
　　静かな所でないと
　　よく寝つけませんがな。

ブライ「およそ　女人というものは
　　ムードに弱いものと
　　決まっておりますからな。
ブライ「アリーナ姫様は……
　　まあ　置いておいて。

▼サントハイム
ブライ「本来なら　城でのんびりと
　　お茶を飲んでいる時間だというに
　　なにゆえ　このような……ぶつぶつ。

ブライ「うむ。　城の者たちは
　　変わりないようですな。
　　けっこう　けっこう。

ブライ「はぁ……。
　　姫の　教育係になったばかりに
　　ひどい目に　あわされますわい。

ブライ「ほっほっほ　これで
　　城の外へは　戻れませんぞ。

ブライ「ほれ　姫さま。
　　兵士も　こう申しておりますし
　　このまま　お城にお戻りなされ。

ブライ「しもじもの　者にまで
　　このようなウワサを　されるとは。
　　はぁー　なんとも　なげかわしい。

ブライ「ふーむ。　東で何かが　とは。
　　気をつけねば　なりませんな。
ブライ「いちばんいいのは
　　この城から　出ぬことだと
　　思いますがな。

ブライ「うーむ。やはり　一国の姫とも
　　あろう方が　旅に出るのは
　　良いこととは　言えませんな。

ブライ「王様も　甘いですな。
　　姫を止めてくだされば
　　よろしいものを。ぶつぶつ。

ブライ「亡くなられた　お妃様は
　　それはそれは　おしとやかで
　　美しい方でしたのに。ぶつぶつ。

▼サントハイム(夜)
ブライ「年よりは　そろそろ
　　眠たくなってきましたぞ。
　　ふわ〜　ねむいねむいっ。

ブライ「どういうウワサか
　　だいたいの　見当がつきますな。
　　やれやれ……。

ブライ「元気だけが　とりえの
　　姫君とは　まったく
　　なげかわしいものですな。

ブライ「ふつうの姫君ならば
　　あの玉座に　しとやかに
　　こしかけて　いるでしょうに。
ブライ「どうして　わが姫は……。
　　ぶつぶつ……。

ブライ「姫と　旅をしていると
　　いくつあっても
　　たりませんわい。