DRAGON QUEST VIII 空と海と大地と呪われし姫君
〜ククール全台詞集〜



▼フィールド
ククール「…………。
ククール「……え? 何か言ったか?
ククール「何でもない。
  ちょっと 考え事してただけさ。
  ……そうだ エイト。
ククール「あいつ……。
  オディロ院長を 殺した奴の名。
  たしか ドルマゲスだったよな?
ククール「……ドルマゲスか。
ククール「なあに 奴には
  いっペん会って 礼を言わなくちゃ
  ……ってね。そう考えてたとこさ。
ククール「あの いまいましい修道院から
  奴のおかげで 出られたんだ。
  たっぷり お礼はしてやるさ。

▼川沿いの民家
ククール「なあ エイト。
  城のほうへ 行ってみないか?
ククール「じいさんばあさんと
  ダラダラ話してたって なにも
  面白いことなんか 起きやしない。
ククール「美女も 冒険も カタキ討ちも
  たいてい 城を舞台にするもんさ。
  な? 行こうぜ。

▼川沿いの教会(夜)
トロデ王「……ククールよ。
  お前 何やら事情がありそうじゃな。
ククール「…………。
トロデ王「話せば 気が楽になる事も
  あるやも知れんぞ?
  まあ 無理にとは言わんが……。
ククール「……なんだろうね。
  こう うまくいかねぇんだよな。
  あいつ……マルチェロとは。
ククール「いっそ ほんとに
  血がつながってなきゃあ
  お互い 幸福だったのかもな。

▼ククールの回想
     死んだ オディロ院長は
 このへんじゃ 名の知れた 慈善家でさ。
身よりのないガキを引き取って 育ててた。
    まあ オレもその一人で……
    あのへんの領主だった両親が
   いっぺんに死んじまった後……
     金もない 親戚もいない
  そういうガキには あの修道院しか
    行く場所がなかったんだ。
マルチェロ「……君 はじめて見る顔だね。
マルチェロ「新しい修道士見習いかい?
  ひとりで ここまで来たの?
マルチェロ「そうか……大変だったね。
  荷物は? それだけ?
ククール「あの……父さんと母さん
  死んじゃったんだ。だから荷物なくて
  他に 行く所もなくて……。
マルチェロ「……僕も 似たようなものさ。
  でも ここなら オディロ院長やみんなが
  家族になってくれる。大丈夫だよ。
ククール「うん……。
  うん…でも……。
マルチェロ「……院長の所に案内する。
  ごめん。ほら 泣かないで。
  君 名前は?
ククール「……ククール。
マルチェロ「そうか 君……
  お前が ククールなのか。
マルチェロ「……出ていけ。
マルチェロ「出ていけよ。
  お前は…お前なんか
  今すぐ ここから出ていけ!
マルチェロ「…………。
マルチェロ「……お前は この場所まで
  僕から奪う気なのか?
     勉強熱心で 将来有望な
    騎士見習いのマルチェロは
    オレにだけ 態度が違った。
修道院長「……すまぬな 幼子よ。
  今の話 すべて聞いてしもうたよ。
修道院長「まさか マルチェロが
  あのような 態度をとるとは
  いったい 何が……
修道院長「……そうか。お前が……。
修道院長「マルチェロには 腹違いの
  弟がいると聞いていたが……。
  そうか お前がククールなのか。
修道院長「すべては 時間が……
  ここでの暮らしが 解決するだろう。
  ……さあ おいで ククールよ。
修道院長「ここが 今日から
  お前の家になるのだよ。
  みなに 紹介しよう。
    ……その後 しばらくして
   オレは 初めて知ったんだ。
  死んだ親父には メイドに産ませた
 腹違いの兄が ひとり いたのだと。
   それが あのマルチェロで……
    オレさえ生まれなければ
跡継ぎは 奴のはずだったのだという事を。
    マルチェロと その母親は
オレが生まれた後 無一文で屋敷を追い出され
   すぐに 母親は死んでしまい……
   ……身よりのなくなった あいつは
    この修道院で オレと親父を
  恨みながら育ってきたんだ。ずっと。

▼川沿いの教会(夜)
ククール「ほんと 寝耳に水の話でさ?
  幼く純真な ククール少年の心は
  こっぴどく傷ついたね。
ククール「でも まあ…ね。
ククール「クソ親父は したい放題やって
  さっさと死んじまった。奴には
  憎める相手は オレしか残ってないんだ。
ククール「……わからないでもないんだ。
  だから いい機会だったと思うよ。
  近くにいるから 余計 いらだたせる。
ククール「ちょうど マイエラ修道院の
  きゅうくつな暮らしにも
  飽き飽きしてた頃だったし。
トロデ王「ククール お前……。
ククール「ずいぶん 長話になっちまった。
  ほら そろそろ夜明けだぜ?
トロデ王「おい!!

▼フィールド
ククール「……なんだよ。
  オレの顔に なにかついてるか?
ククール「ほら 先を急ごうぜ。
  いちおう 追いかける相手も
  いることだしさ?

▼願いの丘
ククール「あーあ。ブーツに泥がついたぜ?
  何を好きこのんで こんな山奥まで。
  しかも なんの用もないってのに。
ククール「おまえ マゾか?
  そんなに魔物や 山道が好きなのか?
  だいたい なんでこっちに来たんだ?
ククール「たいがいにしないと
  オレは ひとりで馬車に戻るぜ。
  やってられないね。

▼アスカンタ城
ククール「あーあ。せっかく修道院を
  出てきたってぇのに またかよ!
  しんきくさい 黒だの灰色だの。
ククール「ま 喪服ってのも
  それはそれで 色気があるけどな。

▼アスカンタ城(夜)
ゼシカ「あー イライラする!
ゼシカ「大の男が なによ!?
  王妃様が亡くなったの もう2年も
  前なんでしょ! それをウジウジと!
ゼシカ「そりゃ……私だって
  サーベルト兄さんが死んだ時は
  すごく 悲しかったけど……。
ククール「ま 家族と 最愛の妻とじゃ
  いろいろ違うって事さ。
ククール「そのうち 恋をすればわかる。
  ……どう? 教えてやろうか?
ゼシカ「けっ・こ・う・で・す!!

ククール「……けっこう かわいい子なのに
  あれも 目に入らないぐらいの
  上玉……。
ククール「2年も 忘れられないほどの
  美しいお后様…か。幽霊でもいいから
  いちど ふたりきりでお目にかかりたいね。

▼フィールド
ククール「アスカンタでも評判の
  美しい王妃が 死んだのが
  およそ2年前……。
ククール「それから ずっとあの国は
  喪に服してるってわけか。
  ……情熱的 いや 女々しいだけか?
ククール「パヴァン王と 王妃は
  よっぽど激しい大恋愛の末に
  結婚したんだろうな。
ククール「そして 魔法のとけないうちに
  王妃は 天に召された。
  カンペキだね。うらやましい美談だ。

▼川沿いの民家
ククール「……あのばあさんが
  キラの 50年後か……。
  人生は非常なもんだね。
ククール「ああ そうだった。
  とにかく ばあさんに話を聞いて
  キラに伝言に戻らなきゃ。

ククール「月夜の晩 高い丘の上で
  ひとばん 祈りを捧げれば
  どんな願いでも叶う……か。
ククール「オレは 行くだけムダだと
  思うけどね。

▼フィールド
ククール「満月の夜 なにかが起こる…か。
ククール「そういや オディロ院長が
  ドルマゲスに殺された あの夜も
  ほんとに……見事な満月だった。
ククール「…………。
ククール「ま 今度は
  何事もないよう 願いたいね。
  人が死ぬのは まっぴらだ。

▼アスカンタ城
ククール「頼まれた事だけを
  ただ やってるだけじゃあ
  ガキの使いと いっしょだ。
ククール「キラの 願いはなんだった?
  ばあさんに 話を聞いてくるだけか?
  違うだろ?
ククール「おとぎ話の真相が どうあれ
  彼女の願いを かなえてやる。
  それが モテの秘訣ってもんさ。

▼願いの丘
ククール「…………。
ククール「ぺらぺら喋ると 消耗するぜ。
  それに 魔物を呼び寄せちまう。
ククール「わかったら 黙って歩くんだ。

ククール「……夜は 人を詩人にするが
  誰もが 優れた詩人になれるとは
  限らないものさ。
ククール「……オレ? さあね。
  女性のお望みとあらば
  披露しないでも ないけど?
ククール「ま 今日はやめとくか。
  せっかくの月だ。
  黙って 眺めるのも いいさ。

▼月の世界
ククール「……ま 修道院も
  追い出されてみるもんだね。
  おかげで 珍しいものが見れた。
ククール「ロケーションも バッチリ。
  人気もない……うん……
ククール「ん? ああ ひとりごとさ。
  何でもない 何でもない。

ククール「……あいつ 何なんだ?
  人間じゃない…のか?
  見た感じは 普通だけど……。
ククール「まあいい。
  あの手の顔は 敵じゃない。
  信用するとしようぜ。
ククール「根性のひねくれた奴は
  ドルマゲスおじさんみたいに
  ユニークな顔立ちになるからな。

▼アスカンタ城
ククール「……妙だな。静かすぎる。
  いくら夜中だって 城の中だぜ?
  物音ひとつしないのは おかしい。
ククール「なにか……とてつもない事が
  この城で 起きてるみたいだな。

ククール「やれやれ。
  ようやく あのふぬけの王も
  正気に戻ったみたいだな。
ククール「……おっと。
  つい クチがすべっちまった。
  ちょっと 飲み過ぎたかな?

ククール「……あの目 あの唇
  あの声 あの仕草……忘れられない。
ククール「たしかに あれじゃあ
  何年だって 嘆き悲しむはずさ?
  あの王には 正直もったいないね。
ククール「あと2年早く オレが
  こっちまで遠征してりゃあ
  生身の王妃に会えたのに。悔しいなあ。


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